メリダ工場見学

MERIDA(美利達)、台湾のメーカーであるメリダのバイクはドイツのR&Dセンターで研究開発されています。
アメリカ、ドイツの有名メーカーを中心にOEM生産も多く手掛ける工場を見学させていただく機会をいただき、12月1日~4日まで台湾に行ってきました。

日本では昨年からミヤタサイクルが代理店となって展開しています。
10年以上前から入ってきてはいたものの代理店に恵まれなかったと言ってしまえば終わりですが、正直日本での認知度は高いとはいえないメーカーですね。それでも本国台湾ではその製品の質の高さからとても人気がありヨーロッパ各国でも販売量含めて高い評価を得ているメーカーです。MTB世界選手権やオリンピックで何度も頂点に立っているメーカーでもあります。

初日はほぼ移動だけ、朝羽田発の飛行機で台北に着いて新幹線で台中へ
台中に着いてすぐに市内の旗艦店(フラッグシップショップ)視察。
ホテルなども経営している方のお店だそうですが大きいです、もちろん中はメリダバイクのみ。
ココは昨年太魯閣ヒルクライムに出場した後にも来ました。

そのあと街で人気のタイ料理屋さんでお食事、現地社長、副社長はじめドイツのR&Dチームの方々も一緒と何とも豪華。
お腹いっぱい少し増量w。


2日目
これが今回のメインイベント、工場見学。
こんな機会はめったにない、というより製造メーカーであるからこその機会です。
本社受付横にはガンリタダールがオリンピックで金メダルを取った時のバイクとその下には誰でも手にとれる感じでUCIトロフィーが・・・

まずは副社長のウィリアムさん自ら会社の概要、工場の設備、生産技術などのセミナー。
現在中国の工場も含めて年間180万台ほどを生産、さらに来年度には年間100万台生産キャパのある工場を更に新設予定だそうで世界67カ国でMERIDAは販売されています。その販売量の65%がMTB、ロードバイクは正直まだこれからなところはありますがマウンテンバイクでは世界特にヨーロッパでしっかりした地位を築いてきたメーカーです。

ココから先は当然撮影禁止!
中はいろいろ、パイプの加工部門、溶接、塗装、デカール貼って、仮組、梱包・・・
全ての部門の前には担当者の名前が貼り出され、技能優秀者に順位が付けられていました。
溶接は入門モデルであってもほぼ100%手作業、職人が1つ1つ行っていましたし、
特に塗装ブースは他のメーカーでは考えられないくらい(同行した某有名メーカーにいたことのある方が言っていたので確かなんだと思います)こだわっているそうで、3重4重にドアで仕切られた中を更に空調管理がされて、塗装前のフレームの洗浄などには独自の純水設備を敷く厳重さでした。
こうして梱包まですまされたバイクは20台(この単位を1ロットで管理)に1台抜き取られて組み立てられ製品検査されていました。当然耐久検査も低価格のクロスバイクであってもしっかり振動テストなどが行われていました。

やはりいくら国内で代理店さんから話をいろいろ聞いていてその製品に魅力を感じていても、実際の現場を見て受ける衝撃は大きなモノがあります。
2年前にスペシャライズドのアメリカ本国での発表会&セミナーに参加させていただいた時と同じ。
開発者の生の声(実際にはその場で翻訳してもらわないとわからないですけど)を聞くことは、その製品に対するこだわりや熱意の伝わり方が違ってきますね。結果ユーザーであるお客様へお話しできることも違ってきます。

今回は本当にいい機会を与えていただいてミヤタさん、メリダ本社の皆さんに感謝です。
最後は最終日に着るジャージなどお土産までいただいて記念撮影。


このあとはもう一つの工場見学へ
何のメーカーだかこれじゃわかりませんよね?
答えは
クランクやBBで有名なFSA。
このクランクのレタリングなどは1つ1つ手作業でペイントされているんですよ。
ココも当然工場内は撮影禁止。
偽造防止に製品一つ一つにレーザーで刻印していったり、クランクにチェーンリングを自動で取り付けるマシンがあったり、BBのネジ山に不良があると自動的にポイッされたり、チェーンリングはアルミの板から削りだされていたり・・・最終的な製品確認は人の手によってしっかりされていましたが、見る機械1つ1つが初めて見るものばかりでメリダの工場同様何時間でも見ていたくなる感じ(笑。
アルミ製品工場の後にはカーボンホイール工場へ。
カーボンシートの切断、金型への積層、、、、
と最終工程の熱処理がちょうど終わった金型を前にここだけは撮影していいよということで
焼く時には下に敷いてある金型と同じ形のモノが上側にも取り付けられていて、更にタイヤ装着面にも金型がはめられていた状態から分解中。
当然なのかもしれませんがスゴク滑らかな金型です。
カーボンシートが4分割に見えると思いますが金型から取り出した時点で段差など無く、後処理もいらないということです。周りに見える白いバリはカーボンシートに含まれていた樹脂の余分がはみ出てきたものでこれだけはこれから処理されます。
焼き工程の時はここからリム内部に空気を送り込み内側からも圧力をかけて成型しています。
フレームも含めカーボン製品はほぼこういった作り方をします。
(写真撮ってもいいよとは言われたけれど・・・ブログに載せていいとは言われてないと思うのですが良かったのかなw、、、遅いけど)

メリダとFSA、この2件の工場を見ただけでも今回台湾まで来た甲斐があったと感じた1日でした。


この日はまだまだ続く。
この後は前日とは違うフラッグシップショップへ、
ココは前日の店より更に大きい。
当然ですがずらーっと全てメリダ。
お土産も購入して、お腹が減って夕食へ移動w、この日の晩は客家料理(客家人という台湾に元々住んでいた人達の料理)でした・・・あぁー美味しかった、更に増量w。

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