インターネットで自転車買おうと思われている方へ

全ての商品、インターネットショップがそうだとは言いませんが、経験上ネット通販で買われて持ち込まれる自転車のほぼほぼ100%は整備不良のモノと思っておいていいかと思います。

NHKのページにこんな特集がありましたのでご紹介しておきますね。
なぜ急増?突然壊れる自転車

ネットでポチっっとして送られてきてみたら、「ハンドルは自分で取り付けてください」「ペダルは・・・・」なんてことは経験したことのある人であればご存知かと思います。
やっとそれらを取り付けて乗ってみようと思ったらギアがガチャガチャいって上手く変わらない、ブレーキが車輪にこすってる・・・・などなど。
まぁ売る側も薄利多売したいわけで手間をかけたくないでしょうから海外から安く仕入れた商品をそのまま横流しのように売っているわけです。

この記事の中に中国製とありますが、中国製だからすぐ壊れるというわけではないですよ。

現在大手自転車メーカーの大半が生産拠点としているのは台湾や中国です。
国内メーカーのブリヂストンだってミヤタ、パナソニックだって現在国内でのフレーム生産は行っていません。
当店でメインで扱っているMERIDAも台湾の企業で台中の本社工場の他に中国本土にも3つ大きな工場を持っていてスペシャライズドやセンチュリオンなど欧米有名メーカーの製品も製造しています。
そこでは溶接前のパイプから厳格な品質管理を行って、工程ごとに抜き打ちの検査があって、、、、それでも100%完全に不良を無くすことはできないかもしれませんが、例えば当店で組立中に欠陥を発見した場合、そのフレームを溶接したのが誰か?、塗装をしたのは誰だったのか?まで車体番号からメーカーは調べることができるようになっています。
我々自転車屋はメーカーの組み立てラインの最後を担っているのと同じで、半完成品の商品が店に送られてきてそれを安心して乗っていただけるように組立しています。
それでも生産の最終工程者として万が一何かあった時のためにPL保険にも加入しています。
家に届いた自転車のハンドルやペダルを取り付けて・・・だけかもしれませんが、その行為は自転車の生産の最終工程を行った責任が生まれるということ、ちゃんと取り付け組み立てができる自信が無いのであれば購入そのものを一度考え直した方がいいですよね。

これが家電製品などであれば、メーカーから半完成品が出荷されるということはまず無く、動作確認までされたものが箱詰めされてお店に届きますから家電量販店で品物買ってもレジで箱開けて何かをすることも無く、家に帰って箱から出してもやることはコンセントを差すだけですよね。

同じ工業製品でも自転車とその他はそこが大きく違うということを知っておいていただければと思います。

最後に
記事中で記者さんが
『インターネットなどで自転車を購入している場合でも、整備士がいる店舗に持ち込めば、1,000円から2,000円程度で点検・整備してもらうことができます。』
なんて勝手なこと書いていますが、
当店での取扱商品でないモノの責任まで負えませんのでそういった価格ではお受けできませんことをご了承ください。
当店の基準での組み立てのやり直しという形でお受けし、製品の欠陥に関しては何かあればお渡し時にご指摘させていただいております(その場合でもパイプ内部などでのクラックなどは見つけることはできませんのでフレームは大丈夫という前提での組み立てになります)。

Tags: